「うちの会社もCRMを強化しないと…」
「あそこの会社はCRMに力を入れているな」
などなど、ビジネスシーンで聞くことの多いCRM。
みなさんはCRMという言葉を聞いて何を想像しますか??
この記事ではCRMの基本的な考え方について分かりやすく書いていきます。
CRMとは
CRMはCustomer Relationship Management(顧客関係管理)のことです。
ManagementではなくMarketing(顧客関係マーケティング)と定義している書籍もありますが、どっちでもいいみたいです。
定義としても色々とありますが纏めると、
「顧客の満足度と企業収益の両方を高めるためにお客さんをちゃんと分けてアレしなはれや!」ってことです。
CRMとよく混同されているのが関係性マーケティング(Relationship Marketing)です。
これは「お客さんとの関係を良くして末長いお付き合いをお頼申します」って感じ。
CRMは「RMを実現させるための仕組みであり、企業収益を高めるという要素を含んだ顧客志向経営のプログラム」のこと。
つまりCRMはRMをさらに発展させて企業収益も見据えた上位互換なのです!
「ふふふ、ヤツ(RM)は我々四天王の中でも最弱…」
と、不敵に笑みを浮かべるCRMが想像できたら次へいこう。
CRMの指標
CRMをやっていく上で重要な指標は、
「顧客内シェア(Customer Wallet)を広げる」ということです。
つまり自社がいる市場の中で競合よりも多くのお客さんを獲得するってのが目的です。
CRMはそれを達成するために、
「お客さんを適切に分けて」「ええ人に投資して」「効率的にやりましょ」
ってことですね。
お客さんの分け方
「全てのお客様を平等に」
「お客様は神様です」
とはいかないのがCRMです。
マーケ予算が湯水のように湧き出てくるのならば話は別ですが、
昨今多くの企業がコロナ禍で苦しんでいる中、それはかなり非現実的な話です。
私の会社でも真っ先に予算カットが言い渡されたのがマーケ予算でした…。
だからこそCRMの第一歩はお客さんを適切に分ける!
乱暴な言い方をすれば「全てのお客さんへの平等なサービスはやめる」ということです。
ちなみに「お客さんを分ける」ことをセグメントと言い、
上顧客(VIP顧客)やリピーター、新規顧客などは分かりやすい例ですね。
施策によってはさらに細かく「商品Aを買ったことのある上顧客」や、
「初回購入から○日以上リピート購入のない新規顧客」など、
より詳細なセグメントをすることも多いです。
パレートの法則
「全てのお客さんへの平等なサービスをやめる!?」
「そんなことして大丈夫なの??ヤバくね!?」
という不安や疑問は大いに同感ですので、
ここでパレートの法則というものを紹介いたします。
パレートの法則は売上の80%は顧客全体の上位20%で構成されているというもので、
20-80(ニッパチ)の法則とも呼ばれているメジャーな考え方です。
これに基づけば、
下位80%の顧客を失っても売り上げは全体の20%しか影響がないことになります。
勿論全ての事業、サービスに通じる法則ではないし、
自社の商品・サービスの特性によって適切な期間で分析をしなければ的外れな結果になることもあります。
ちなみに僕の会社の場合は、35-80くらいの割合でしたので、
特定グループへの思い切った集中投資はせずに、
・このグループはロイヤリティを上げる!
・このグループには自社のことをもっと知ってもらう!
・このグループは取り敢えず2回目購入を促進する!
みたいな感じでリソースの投資配分を調整しました。
まとめ
CRMとは顧客との関係性を強めることで企業収益を上げるためのプログラムです。
そのためには
・お客さんを適切に分ける
・投資対効果を意識した各グループへの施策を実行
・進捗、結果を分析して次の手を考える
といったサイクルを回し続けていかなくてはいけません。
物や情報が溢れている現代において顧客に選ばれる企業になれるよう、
これからもCRMを学んで実践していきましょう!
…と自分にも言い聞かせつつ、終わります。