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明日、会社でちょっとドヤれる|CSRの基礎知識

今回は多くの会社で取り組まれているCSRについて解説します。

「CSRって会社とかでよく聞くけど説明してって言われたらよくわかんない…」
「なんでいろんな会社が取り組んでいってるの?ウチに関係ある?」

そんなあなたは是非このまま読み進めてください!

この記事を読むとわかること

・CSRってなに?
・なんでいろんな会社がやってるの?
・どんなメリット、デメリットがあるの?

CSRとは

CSRはCorporate Social Responsibility=企業の社会的責任の略称で、
企業が組織活動を行うにあたって担う社会的責任を意味します。

企業が利潤の追求のみならず、株主以外の従業員、地域社会などのステークホルダー(利害関係者)との対話を通じて社会的公正や環境などに配慮し、持続可能な社会の発展に貢献する取り組みと定義されています。

企業の主な目的は利潤の追求であることは言うまでもありませんが、
そこだけを追い求めると環境や社会に対する負荷が大きくなってしまいますよね。
(例:廃棄物や工業用水で環境破壊を進める、ありえないくらい安い賃金で働かせるなど)

CSRは簡単に言えば、「利益だけを追い求めるのではなく、社会や環境にとっても価値のある意思決定をするべき」という考え方を指しており、
このような考えに基づいて行われる企業活動を「CSR活動」といいます。

その具体的な活動内容は各企業の特徴から担うべき役割、責任、影響力が異なるため、
企業ごとに課題を見つけて活動内容を作りあげていきます。
(ISO26000などの国際的基準に照らし合わせて設計・実践していることが多いです)

CSRが広まった理由

実はCSRという概念自体は最近提唱されたものではなく、日本では50年以上の歴史があります。

1990年代後半から日本企業に「環境経営」が定着するなかで、
2000年以降に頻発する企業不祥事を契機に、再びCSRへの関心が高まりました。

インターネットを使って様々な情報が目まぐるしく行き交い、
また誰もがSNSなどを通じて発信者となれる現代において、
脱税、偽装、ハラスメントに至るまで企業による不祥事は特に拡散性が高く、
一度炎上すると株価だけでなくパートナー企業との信頼関係にも影響を及ぼし、
経営に甚大なダメージを与えることも珍しくありません。

さらに地球温暖化などの環境問題が深刻化しているなか、
企業の生産活動に伴う環境破壊にも全世界から厳しい目が向けられるようになるなど、
さまざまな背景からCSRは急速に重要視されるようになりました。

CSRに取り組むメリット

①企業イメージと価値の向上
こちらは言わずもがなといったところですが、アンケート調査などを見ても多くの企業がCSRに取り組む(または取り組んだ)メリットとして企業イメージと企業価値の向上をあげています。

企業イメージが良くなれば、提供する商品やサービスへの信頼や安心につながり、
その結果、企業のブランドや価値、業績の向上にも結びつき、
顧客からの信頼も厚くなり、株主・投資家からも支持されやすくなるでしょう。

②ステークホルダーからの信頼
CSR活動を長期的に行っている企業はイメージが良くなることは前述の通りですが、
それは結果的にステークホルダー(利害関係者)からの信頼にもつながります。

また、企業のステークホルダーは顧客や投資家だけではなく、従業員もその一部です。
職務が社会貢献につながることを自覚し働くことで、モチベーションが高まり、生産性の向上を期待できるというのもCSR活動を行う大きなメリットです。

CSRに取り組むデメリット

デメリットは大きく2つです。

①コストの増加
CSR活動は直接的に利益や売上に貢献するわけではなく、本業とは関係のない事業にお金をかけることになるため、短期的にはコストが増えてしまいます
まだ創業したばかりの企業や、リソースが乏しい企業は取り組むのが難しいかもしれません。

ただし、長期的に取り組むことができれば、先程挙げたメリットを享受できるため、
余裕がある場合は短期的なコスト増加には目をつむり、長期的な目線で取り組んでいけることが望ましいですね。

②人的リソース不足
昨今ではあらゆる業界で人手不足が深刻化しており、そのなかで本業とは関係がなく、
さらに直接利益につながらないCSR活動に人材を割くのは厳しいと考える企業も数多く存在しています。

長期的に見ればメリットの多いCSRですが、長期的に取り組める体力のない企業にとっては難しい判断となりますね…。

まとめ

・企業が利益だけを追い求めるのではなく、社会や環境にとっても価値のある意思決定や行動をすることをCSR活動という
・CSRに取り組むことで企業イメージの向上や企業価値の向上、ステークホルダーからの信頼を得られるメリットがある
・CSRには直接的に売上や利益に貢献しないため、コスト面や人的リソースにおいてはデメリットもある

今日はCSRについて解説してきました。

これで明日から会社で「CSRってなんでやってんだろうな〜」とか言われてもバッチリ答えられますね!

そのときにドヤった顔ができるよう、この記事をあと5回くらい読んでいただいて、
その日に臨んでいただければ幸いです。

ではまた!